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日焼け派「描かれたプール、日焼けあとがついた」

20240301春佳 カーテンの隙間の光の形

ずっと制作。お昼は買ってきたサラダとベーグルサンドを食べて、久しぶりに生野菜を食べておいしいと思った。夕方送られてきた保育園での禾の写真が楽しそうで、もし今日禾が家にいたらこんな楽しそうな色々はなかったと完全に解り、本当に預かってもらってよかったなと思えた。夜は鱈と野菜のホイル焼きとお味噌汁とブロッコリー白あえ(はまっている、塩味は薄ーい方が美味しい)、禾は焼き芋もふくめて本当によく食べた。昨日から聞いてる柴田聡子さんの新しいアルバム、いろんなものが結集している凄みを感じる、ここまでいいものをどんなに作ろうと思ってもタイミングや人やいろんなことが重ならないとここまでにならない感じがして、世界にいろんな音楽があって私はその全部を全然知らないけどここまでいい作品は稀なんじゃないか、それが現れた時代に生きる嬉しさを感じた。


禾を寝かしつける直前、池ちゃんが「俺らももう五年後には四十か」と言って、「え!死ぬじゃん、死にたくない…」と言ったら今生きてるこの凄まじさにギュルンと認識が吸い込まれて本当に死ぬのが怖くなって禾をギュッとした。カーテンの隙間の光の形が目に焼き付いた。去年のいつか久しぶりに「死ぬの怖い」という思いにガバッと捉えられた瞬間に食器棚の引き出しの中に感じた羊羹みたいな質感と同じ種類のものだった。これが私の制作するモチベーションの一番根っこのところにあるやつ、とわかりながらも、そればっかり言葉にしてても行為をその範囲でしか動かせなくなるし何をしても何かそれどころじゃないという気がしてくるから近頃はあまり触らないようにしているやつで、禾ちゃんの心もいつかこの生の不可能性に捉えられるのだとしたらごめん、と思う。この世界に生まれさせてしまってよかったのかとは思わない、思いそうにもならない、よかったしかない側としてこっちを照らす。こっちから見ると。


今日からいけちゃんは新しい仕事でその不安を本人はもとより私も感じている。「すぐやめていいからね」と言っている。私の方が想像で不安になっているのかも。合う仕事、自分をある程度発揮できる状態まで持っていける仕事だといいな。歌ったり踊ったりするのがじょうずな池田。今しばらく忙し過ぎて私が家事の土台を支えられそうにないしうちはこの三月やばそうでそれは現実的に不安です。寝かしつけのまま寝てしまって地震で起きてニ時。絵を描く。



翌日追記:結局禾ちゃんが四時ごろ起きて泣いたりふざけたり、私を探しにきたりしてしまって全然制作できずまた寝てしまって八時に起きた。玲子ちゃんが「アー!」と声を出してくれたシーンがまさにまた起こっていたよ笑。もはやその禾を描き込んだ。描いてる間悲しませながら。

月がすごい光り方をしてちょうどカーテンの隙間に差し掛かった瞬間があって、それをお布団の上で座って見ているのぎにつられて見て、さらにカーテンを開けて二人で眺めた。私は月の黒いところのボリュームがグッと暗く見える。月に地球の影が落ちるから三日月になるのはまだわかるんだけど、半月になった時に齧ったビスケットみたいにならないでふっくらしている理由が小学六年生の時はわかっていたから100点取れたのに今わからなくなっていて不思議で、後で調べようと思った。


今は窯入れした陶器を取りにいく、電車に乗って移動中。陶芸は勝手に完成するところがかなり心にいいというか、観念できるというか、絵と全然違うなと思った。自分の絵に完成はないと言ったのはフォンタナだったかバーネットニューマンだったか。自分の大きい絵は描けば描くほど描く場所が増えてくるというのはわかっていたんだけど、その思っていた倍の倍の倍増えてきてもはや怖いです。

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